直立二足歩行の人類史 人間を生き残らせた出来の悪い足
直立二足歩行の人類史 人間を生き残らせた出来の悪い足 (文春e-book)
人間を生き残らせた出来の悪い足
ジェレミー・デシルヴァ 著
赤根 洋子 訳
文藝春秋 出版
2022/8/10 発売
人間とは、を考えるにあたって、この肉体についても理解したいです。ユヴァル・ノア・ハラリのサピエンス全史は外せないと思いますが、こちらの「直立二足歩行の人類史」はとてもおもしろい視点を与えてくれます。
著者が述べているように、二足歩行は人間だけではなく、鳥は二本足で歩きますし、サルより昔の生き物であるティラノサウルスやラプトルなどの恐竜も二足歩行でした。それから、二足歩行のメリットとして、遠くを見渡せることや、道具を作れることなどがありますが、四足歩行に比べて走るスピードが遅かったり、転びやすかったりなどのデメリットも多いです。こんな状況で、一度四足歩行になってから、二足歩行に移行したのは確かに少し違和感があるなと思います。
それと、人類の発祥の地はアフリカであるという定説がありましたが、ドイツで「ダヌビウス・グッゲンモシ」という木の上で生活している類人猿の化石が見つかり、それがアフリカの類人猿よりずっと昔ということで人類の起源の認識をあらためなくはいけなくなる発見がありました。1,160年前というと隕石が落ちて大量絶滅のあった年代でしょうか。
果たして人類の祖先は?? なぜ二足歩行だったのか??