AnthropicとAnthroposophy: AI 分岐点に立つ人類
アンソロピック(Anthropic)
最高経営責任者(CEO)は、ダリオ・アモデイさんで、OpenAI(ChatGPT)の元研究担当副社長。物理学者で、Goolge Brainの担当者でもあった。企業価値は約154兆円で、プログラミングエージェントのClaude Codeは業界の中で性能も人気もトップ。その理由は、「憲法AI(Constitutional AI)」を原則としている(ChatGPTのような人間によるフィードバックではない)ところもあるだろう。
以下の記事を見ると、最新のAIはAIによる自己学習でかなりの領域まで進化できる可能性があるという危機感が出ています。また、政治利用の脅威も感じます。
アンソロピック社は以下のような記事を個人や自社のサイトに掲載しており、最先端にいる彼らが危機的な状況を目の当たりにしていることもわかります。
私も、Claude Codeを使ってみましたが、文書の理解力、プログラム(コード)の品質の高さ(美的なセンスもある気がする)、次の作業の示唆や提案、作業の肩代わりなど、コーディングエージェント、作業エージェントとして大変素晴らしい製品であると思います。
これが安価なSonnetというモデルで実現できています。Opusはさらにパワフルです。その最上位となるFableと、このリリースサイクルと進化の早さを考えると、ダリオ・アモデイさんの警告は決して誇大妄想ではない思いました。
全くの余談ですが、Sonnetは、詩の形式なのですね。私(日本人)にとって、似たような響きはある他の言葉も思い浮かべましたが関連性はないようです。
- 詩のソネット
- イタリア語の「小さな音・歌(sonetto)」が語源。
- 洗剤のソネット
- フランス語の「小さな石けん(savonnette)」が語源。
- 療養施設ゾンネンホフ
- ドイツ語の「太陽(Sonne)+ 庭(Hof)」が語源。
Claudeの製品のモデルの比較をAIに出力してもらいました(Anthropic社の定義ではないです)。
- Haiku(俳句)
- 5・7・5の17音。極限まで削ぎ落とした「スピードと手軽さ」の象徴。
- Opus(オーパス/大作)
- クラシックの交響曲のような、圧倒的なスケールと「物量・最高性能」の象徴。
- Sonnet(ソネット)
- 14行の緻密な構成。ガチガチのルールの範囲内で、「最もエレガントでクリエイティブな成果を出す」という、実用性と芸術性のベストバランスの象徴。
アントロポゾフィー(Anthroposophie / Anthroposophy)
こちらは、この読者には、既知の言葉や概念なので、説明は省きます。
先ほど出てきた、洗剤のソネットのサイトにもシュタイナーの記載があります。
https://www.sonett.eu/unternehmen/company/?L=1
人智学 –
ソネットの泉
「人智学とは、人間の中にある精神性と、世界や自然の中に存在する精神性を結びつけようと努める知識の道である。」
ルドルフ・シュタイナー 1924年
AI 分岐点に立つ人類
- 著者 / 訳者
- ニカノール・ペルラス (著)
内村真澄 (訳・寄稿) - 出版社
- 涼風書林
- 発売日
- 2019年11月10日
- ISBN
- ISBN-10: 4903865436 ISBN-13: 978-4903865430
これは、なんと2019年に出版された「フィリピンの思想家 ニカノール・ペルラスさん」の本です。この当時から現在のAIの状況、そして人智学関連の話など、とても的確に記述しているなと思いました。そして、この界隈の人たちが何をしていくべきなのかを具体的に書いています。この当時の危機感、そしてダリオ・アモデイさんの危機感、そして世界情勢からも、ぼやっとしている場合ではないということを強く感じることができます。
シュタイナーのクリスマス会議から約100年後に、アンソロピック社が設立されています。奇しくも、同じ人間中心の考え方に基づく団体が現れました。そして、アンソロピック社は、公益法人(Public Benefit Corporation / PBC)であり、長期利益信託(Long-Term Benefit Trust)という仕組みで運営しているようです。
資本主義の「利益第一主義」のプレッシャーからAIの安全性を法的に守るためのガバナンスをきかせられる仕組みのようです。投資家の代わりに取締役の選任権を握るのが、LTBTという信託機関に所属する5人の独立した個人(トラスティ)で、大株主でもAnthropic社の社員でもない方がその役割を担っているという。
詳しくは、こちらをご覧ください。
比較表
| 項目 | Anthropic(アンソロピック) | Anthroposophy(人智学) |
|---|---|---|
| 主な語源(ギリシャ語) | anthrōpos(人間) + 接尾辞 -ic(〜の) | anthrōpos(人間) + sophia(叡智・知恵) |
| 言葉の意味 | 「人間の、人間に関する」 | 「人間の知恵、人間を理解する知恵」 |
| 主な分野 | 最先端テクノロジー、AI(人工知能)倫理 | 精神科学、哲学、教育、医療、有機農業など |
| 思想・理念 | AIが人間の安全や倫理に寄り添う「人間中心のAI」を目指す。 | 人間の精神や本質を物質面・精神面の両方から探求する。 |
| 具体例 | AIモデル「Claude(クロード)」シリーズの開発 | シュタイナー教育、バイオダイナミック農業など |
ニカノール・ペルラスさんは、以下のようにも書いています。こういう人たちともつながっていくことがとても大切だと思いました。

